NIPTとダウン症 子供を通して思うこと
今の生活はというと、
子供はとっても元気で
毎日、子供の笑い声が聞こえてきます。
NIPTをしていたら、生まれなかった命でしょう。
でもね、
この子には、どんなに療育をがんばっても、知的障害があり、自立した生活は無理でしょう。
社会保障のお世話になり、家族の介護が必要です。歳を重ねれば、若年性アルツハイマーで苦しみながら生きることになります。
日本では、出生前診断で障碍児かどうかわかる
と思ってる人いませんか?
日本はNIPT後進国です。
妊娠中に障碍児だとわかっても産婦人科医は教えてくれません。
産ませるまでが仕事だからです。
《NIPTを受ける条件》
「母体血を用いた新しい出生前遺伝学的検査」を受けることを希望する妊婦さんのうち,次の1〜5のいずれかに該当する者。
1. 胎児超音波検査で,胎児が染色体数的異常を有する可能性が示唆された者
2. 母体血清マーカー検査で,胎児が染色体数的異常を有する可能性が示唆された者
3. 染色体数的異常を有する児を妊娠した既往のある者
4. 高齢妊娠の者(出産予定日が35歳以上,凍結胚による妊娠の場合は採卵時の年齢が34歳2か月以上)
5. 両親のいずれかが均衡型ロバートソン転座を有していて,胎児が13トリソミーまたは21トリソミーとなる可能性が示唆される者
2021年から、NIPTの告知がされるようになりましたが、20万円と高額で、すべての妊婦が受けられるわけではありません。
海外でNIPTが進む中、
日本では厳しい条件下でしか
NIPTを受けられないのです。
そして、
条件をクリアできた限られた人の中で陽性だった90%以上の人が堕胎したのです。
全妊婦が受けられる国と母数が全然違います。
日本では、望まない形であっても、障碍児を生まされているのです。
障碍児を産む覚悟がない人は、お金を払ってでも受けた方がいいと思います。
でも、費用が高すぎてためらう人も多いと思います。
NIPTで陽性がわかれば、さらに、洋水検査費用、堕胎費用、葬儀費用…たくさんのお金がかかります。
日本で子供を持つとは、贅沢なことです。
出産に対する金銭面の保障は少ないです。
この世の中は、苦しいことが多い。
障碍を持った身体で生きるのは酷です。
また、それを支え続ける家族の人生は犠牲になります。
差別の一言では片付けられないことが、たくさん起こるでしょう。
フランスでは、一時期ダウン症の子供に生まれない権利が認められ、病院側は賠償責任を負いました。
判決は揺れ動く結果となりましたが、
フランスの司法は障碍を持つ母子の不平等性を認め、病院も障碍児の診断を真剣にすることになる、とてもいい機会だったと思います。
日本でも、障碍を持って生きることの不平等性を議論して欲しい。
でも、日本では難しいのかな。
まずは、公費でNIPTを全妊婦が受けることができるようになることを願っています。
子供の障碍を知る権利が無いのです。
障碍を理由にした堕胎が認められていません。
障碍がある子供が生まれても、病院側は訴えられません。
障碍を理由にした堕胎を認めて欲しい。
ヨーロッパでは産む直前まで障碍児の堕胎が認められている国があります。
胎児の人権よりも親の人権を優先しなければ、安心して子供を産めません。
さらに、飛躍しすぎだと言われるかもしれませんが、親が希望した場合、障碍を持つ子供の安楽死を認めて欲しいと思っています。
重い心身障害を持っていれば、社会に適応できません。
呼吸をすること、食事をすること、排泄すること、生命維持そのものが苦です。
人によっては思うはずです。
幼い子供に苦痛を与え続けることが、子育てだろうか?
生かしてあげたいという親の意見もあるでしょう。
でも、安らかに死なせてあげたいという親もいるのです。
自然の摂理に従い、なるべく安らかな方法で死なせてあげることも、愛情なのではないかと思います。
私の家では、毎日子供の笑い声が聞こえます。それでも、知的障害があり、中年期にはアルツハイマー病になります。
私の力でこの子を守れなくなった時、
病気が進行した時、
いくつかの条件が重なれば、
一緒に安楽死しようと思います。
その時、私は老婆でこの子はおじさんかな。
潔く逝くために準備をしていこうと思います。